大腸内視鏡検査では、胃内視鏡検査と違って腸をきれいにする必要があります。
当院では従来の2ℓの下剤を飲む方法以外に、少量の下剤で検査する方法や検査食を用いて検査する方法、錠剤をのんで腸をきれいにする方法など、患者さんの好みや排便状況に合わせて、オーダーメイドで腸をきれいにして検査をしています。
ほぼ全例で盲腸まで5分以内に到達し、10分以内に検査は終了します。これまでの検査が苦しかった方、腸が敏感で検査後もお腹が張って辛かった方も、楽で精密な検査が受けられます。
前日の夕食は、午後9時までには済ませてください。寝る前にコップ1杯程度の白湯または水を飲んで下さい。
その方にあわせた下剤を服用し、時に検査食を食べていただきます。
①朝食は、食べずに来院してください。
②検査中の顔色を観察しますので化粧はできるだけ避けて、口紅も取ってください。
③衣服は、脱ぎやすく体を締めないゆったりしたものがいいでしょう。
④たばこは、検査当日は吸わないでください。
①受け付け後に検査着へ着替えます。
②お部屋でくつろきながら、水にといた下剤を飲みます。下剤は900mlから2lで、患者さんの好みや普段の排便状態で変えています。
③便がきれいになったら検査を行います。
④大腸内視鏡では腸の動きを止めるお薬と安定剤を使用します。3~5分で盲腸までカメラが入ります。大腸内を詳しく観察しながら各所を撮影して終了です。
⑤ポリープがあれば、その場で切除します。(痛みはありません。) 検査または治療後、1時間ほどお休みしていただきます。
モニターで内視鏡写真をみながら、院長から大腸の状態の説明をうけます。
検査後の注意点の説明を受け、詳しい解説の書かれた内視鏡写真もうけとります。
ポリープを摘除した方は、後日顕微鏡検査の結果のご説明をします。
①検査後半日(12時間)は、鎮静剤が残っていますので乗り物・機械などの運転はしないでください。
②検査後の食べ物は、消化のよくない物やこってりした食べ物をさけて、 消化のよい煮物・和食・麺類などにしてください。
③検査を受けた日は、遠出・運動をさけて静かに過ごしてください。
自由にまがる細い内視鏡を大腸の中に入れ、観察してポリープ・早期癌を診断し切除する検査です。
10分以内ですべて終了します。
また、検査中は腸の動きを止める薬と安定剤を使います。希望により全くお薬を使わないこともできます。
カメラを入れた際に詳しく見るために、ガスを入れて膨らませるので少しお腹がはった感じになることがあります。
また、カメラを入れると腸の壁が押され、痛みを感じやすくなりますが、腸を細かく直線化していくことで無痛の検査が可能になります。
内視鏡で、ポリープを取るべきか否かというのは専門的な知識と、技術、それに見る目が必要です。癌やポリープの治療には、3段階あります。
大腸癌の場合、数多くの論文で遺伝することが証明されています。血縁で3親等以内に大腸癌の方がいらっしゃる人は、 便潜血反応よりも初めから内視鏡検査をしたほうがいいと思います。
大腸癌の自覚症状は、血便、急に便秘になった、便が細くなった、便に血がついていた、などです。
大腸内視鏡による治療は、主に以下の3種類があります。
1.大腸ポリープ切除術
大腸に隆起したポリープを認めた場合、内視鏡を通してループ状の細いワイヤをポリープにかけて、高周波電流にて切除します。 高周波で切除することにより、切除部位に熱凝固という作用が起き出血しなくなります。切除される大腸粘膜には知覚神経がないため、切除時に通常痛みは全くありません。 ポリープがあまり大きくない(約2cm以内)ときは、外来で日帰り手術として行います。
2.内視鏡的粘膜切除術(EMR)
大腸にできた小さな腫瘍またはポリープが、平坦または陥凹した形の場合は、ポリープにワイヤがかかりにくいため、チューブ状の注射針にて病変の下の層に生理食塩水などを注入して隆起させ切除します。
この手術も痛みはありません。この方法は日帰り手術か1泊入院で行います。
3.内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)
大腸粘膜にできた腫瘍が大きい場合、従来の方法では一回で切除するのは困難なため、ヒアルロン酸溶液などを粘膜下に注入し、特殊な器具で徐々に病変をはぎ取って切除する方法です。2cmを超える大きな腫瘍を一括で切除できます。
ただし、切除に時間がかかり切除面の傷も広くなりますので入院して行うことが必要です。
さとうクリニックでは開院以来、13,000件を超える内視鏡検査を行ってまいりました。
患者さんお一人おひとりに誠実に向き合い、常に最新で最良の検査体制を追求しています。